他院の目の手術の修正

次のご予約日は5月1日(日曜日)に12月分のご予約をお受けいたします。5月1日は日曜日ですが、クリニックは営業日なので、予約も通常通り朝10時からです。どうかよろしくお願いいたしますm(_ _)m。
先回も、電話がつながらないからと、クリニックまでお越しいただいた方がいらっしゃるのですが、公平のためお電話のみのご予約とさせていただいております。ご理解ください。
 
ロシアから知人の美容皮膚科医のアラ先生がいらっしゃいました。年に一回、冬場(ロシアは寒いのでお金持ちは皆南に行ってしまうので冬場の美容クリニックはオフシーズンだそうです。)にいらっしゃって糸の施術を受けていかれるので、今回は臨時です。何かな?と思ったら、ロシアで下まぶたのたるみの手術を受けたのだが、どうも具合が悪いので修正してほしいとのこと。


向かって右は気に入っているのですが、左が小じわが残っていて気になるそうです。
下まぶたの余剰皮膚の切り取りと言うのは、非常に神経を使います。少し切り過ぎると兎眼といって、白目が出過ぎたり、粘膜の赤みが見えてしまったりします(アッカンベーをしたときの目です)。自分でした手術の修正ならともかく、他の先生のされた手術の修正というのは、なるべく関わりたくありません。
また、手術の内容も、実際にされた先生が一番知っていらっしゃることなので、基本的には施術した先生に相談されるのが一番よいです。今回、アラ先生という昔からの友人かつ同業の医師の依頼なので、例外的にお受けしました。


切開線です。


 手術終わったところ。眼輪筋の処理(緊張)は問題なさそうだったのでいじらずに、剥離して余剰皮膚だけを切り取って縫い合わました。


切離した皮膚は約1mm幅です(写真は皮膚が横になって断面が写っています)。これ以上切ると。目の表情が変わってしまうギリギリと思います。
せっかくなんで、糸の施術もしていかれました。さらに口横のリポレーザーも。アラ先生も女性ですから願望は留まるところを知りません。


下まぶたの切り取り修正の話にもどりますが、私がこれに応じた理由のひとつには、アラ先生ご自身が美容皮膚科医であるという点があります。なぜかというと、仮に切り取り過ぎて、兎眼(lagophthalmos:ラゴフタルモスといいます)を起こしてしまったとしても、軽度であれば半年から数年で回復して目立たなくなることをご存じだから。
そういう専門知識があり、昔からの馴染みで気心も知れている方の場合は、多少思い切ったこともできます。
ときどきクリニックにお電話で、うちに受診したことのない方で、他院での施術の修正をご相談頂くことがあるのですが、世の中いろんな方がいます。まったく面識のない方からのそういったお電話には慎重にもなりますよ。お客様のほうも、初めての先生にかかるときは緊張するでしょうが、こちらも同じです。人間ですから(^^;。
うちにかかるときに関わらず、お医者さんにこういった相談をするときの一般的な戦術というか知恵ですが、いきなり修正の相談では無くて、なにかしみをとるとかほくろをとるとか、簡単なことで受診して顔なじみになってから「実は・・」と話を切り出すといいと思います。あるいは私のように予約の取りにくい医者の場合には、その医者と仲の良い医者を探して、その方に相談して紹介してもらうとかしたほうが、医者のガードは低くなると思います。

さて、ややこしい話はそのくらいにして、お昼休みに手術してその夜、近所の寿司屋でご飯ご一緒しました。向こうにいるのはお友達のエレナさん。


右目(向かって左)が腫れているのでグラスで隠しています。頬はリポレーザー直後なのでちょっとむくんでいます。
アラ先生、50才台前半です。まだまだお綺麗ですね。毎年受けにいらっしゃる私の糸の施術も貢献しているはずです。えへん。


これはミミイカ。いまが旬で、卵もってて美味しかったです。ロシアの国民的マスコットのチェブラーシカ(左下写真)によく似ていると受けてました。"Чебурашк Kальмар" (チェブラーシカいか(笑))。

(2016/04/03 記)

鶴舞公園クリニック 院長 深谷元継